※英詞の表記・解釈は、GLAY公式ファンクラブ会報「HAPPY SWING vol.20」を参考にしています。
▸ Intro(イントロ)
One day, you know
One night, you leave
One time, you cry
One love, (ah) you scream
和訳(直訳)
いつか、君はわかる
ある夜、君は去っていく
ある時、君は泣く
ひとつの愛に、(ああ)君は叫ぶ
意訳(詩的に)
ある日、君は気づくだろう
ある夜、君は静かに去っていく
ひととき、君は涙をこぼし
ひとつの愛に、ああ、心の叫びをあげる
▸ Outro(アウトロ)
Snow is falling.
I can’t say anymore.
I’m standing in the windy load.
You leave me alone.
Don’t go away from me.
I wish to be in love again.
和訳(直訳)
雪が降りしきる
もう何も言えない
風の吹きすさぶ道に立ち尽くして
あなたは私をひとりにして去っていく
どうか行かないで
もう一度、愛し合えることを願っている
意訳
白い雪に包まれながら
言葉を失い、立ち尽くす自分を残して
あなたは遠ざかってしまう
それでも、心から願う
もう一度だけ、愛し合える未来を
目次
🎵 特別考察|GLAY「Missing You」英詞が描く“別れの詩”
『Missing You』は、GLAYの中でも切なさや喪失感を強く描いた楽曲です。
公式の歌詞カードには載っていないイントロとアウトロの英詞は、
まるで心の奥に隠された“本音”のように聴こえます。
▸ イントロ:英語だからこそ伝わる“無音のドラマ”
この短い英詞は、まるで**「別れの予告詩」**のよう。
“One day”、“One night”、“One time”、“One love”――
時間を刻むように“愛の終わり”が静かに近づいていく。
各行の主語はすべて「you(君)」。
つまり、これは“去っていく側”の視点ではなく、
「残される側」から見た愛の喪失の瞬間を描いている。
「One day, you know」――
この“know”には、“知る”というより“悟る”という響きがある。
恋が終わる日、相手がふと“気づく”のは、
もう二人が同じ方向を見ていないという真実。
そして最後の「One love, you scream」。
“叫ぶ”のは怒りではなく、
どうしようもない喪失感からこぼれる心の声。
このイントロはまるで、“愛の最期を予告する詩”なんだ。
▸ アウトロ:冬の静寂に沈む“祈りのラストメッセージ”
アウトロでは、「I」視点へと切り替わる。
イントロが“君が去る瞬間”を語るなら、
アウトロは“僕が見送る瞬間”を描いている。
「Snow is falling」――
雪はGLAYの歌詞世界でよく登場する象徴。
TAKUROさんにとって雪は“記憶”であり、“愛の残滓”。
この曲でも、雪は“時間を止める存在”として描かれている。
I can’t say anymore.
―もう言葉が出てこない。
この一行に、すべての後悔と未練が詰まっている。
風に吹かれ、立ち尽くす“僕”の姿は、
まるで“愛の墓標”の前に立つような静けさ。
そして最後の一行――
I wish to be in love again.
「もう一度、愛を信じたい」
別れの痛みの中にも、“再び愛する力を取り戻したい”という希望がある。
それは“君と再び”という願いでもあり、
“自分が再び愛を信じられるように”という祈りでもある。
🌌まとめ ― 英詞が語る「愛の始まりと終わりの輪」
イントロとアウトロを対にして読むと、構成が見えてくる。
| 段階 | 視点 | キーワード | 感情 |
|---|
| イントロ | 君 | “you”が主語 | 愛の終焉の予兆 |
| アウトロ | 僕 | “I”が主語 | 愛の残響と祈り |
最初に「君」が去り、最後に「僕」が祈る。
まるで愛の循環を描いているようだね。
つまりこの英詞パートは――
💧「別れの始まり」から「再生への願い」までを、
わずか十数行の詩で表現した“ミニストーリー”なんだ。
✨Missing Youというタイトルには、
「あなたを恋しく想う」という意味だけでなく、
「失われた自分を想う」という二重の意味がある。
そして、その心の始まりと終わりを、
TAKUROさんは英語の詩で静かに閉じ込めたのかもしれない――。


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