発売情報
「シキナ」は、GLAYの10thアルバム
『GLAY』(2010年10月13日発売)に収録された楽曲。
作詞・作曲はTAKUROさん。
四季の移ろいとともに訪れる“別れ”と“再生”を、静かで叙情的な言葉で描いた一曲です。
目次
■ 季節が告げる、突然の別れ
風立ちぬ秋の心変わり 突然のサヨナラ
山河燃ゆる頃溜め息さえ 消えそうな恋唄
この曲は、出会いよりも別れの瞬間から始まります。
しかもそれは、理由が語られない「突然のサヨナラ」。
秋は、何かが終わる気配を孕んだ季節。
風が立ち、心が揺れ、気づけば関係も終わっている。
ここで描かれる恋は、激しく壊れるのではなく、
音もなく冷えていく恋です。
■ 時間は傷を覆い、また人を夢へ向かわせる
時は経ち人は傷を押さえ また夢見てしまう
愛は去りやがて凍える手に 白く白く白く …雪模様
時間は万能ではない。
傷を“消す”のではなく、“押さえる”だけ。
それでも人は、また夢を見てしまう。
「白く白く白く」という反復は、
感情が消えていくのではなく、
感覚が麻痺していく様子のようにも感じられます。
雪は美しいけれど、冷たい。
それは“忘れたふりをした想い”の象徴にも見えます。
■ 止まっていた時間が、ふいに動き出す瞬間
古い時計が回りだす 忘れてた痛み
胸の高鳴り 沈黙を破る刻み
一度止まったはずの感情が、
思い出や再会の気配によって、突然動き出す。
忘れたつもりだった痛みほど、
再び動き出した時に強く響く。
この「古い時計」は、
心の奥にしまい込んでいた本音そのものなのかもしれません。
■ 同じ場所にいながら、別々の未来へ
隣り合う駅 逆向きの汽車離れてゆく
この一行が、この曲の核心です。
近くにいるのに、同じ駅に立っているのに、
行き先はもう違う。
恋が終わる時、
人は必ずしも遠くに行くわけじゃない。
ただ「向かう方向」が変わるだけ。
その現実が、静かに、でも確実に描かれています。
■ 別れは声ではなく、気配として訪れる
不意に背を向けて ドアを閉める音
追いかけたのは 心だけ
ここにあるのは、
引き止める言葉も、劇的な別れもない。
追いかけたのは「体」ではなく「心」。
つまりもう、現実ではどうにもならないと
分かっている別れです。
■ 冬の先にあるものを信じる歌
時は経ち人は傷を癒し また歩き始める
旅立ちの朝の凍える手に 白く白く白く …雪模様
曲の最後で描かれるのは、終わりではなく再出発。
凍える手の中にあるのは、絶望ではなく、
まだ形にならない“これから”。
「雪模様」は、
何も見えない未来でありながら、
新しい季節が始まる前触れでもあります。
■ まとめ
「シキナ」は、
別れを美化せず、
忘れたふりもせず、
それでも人が前に進んでいく姿を描いた楽曲です。
四季が巡るように、
恋も、痛みも、人生も巡っていく。
だからこそ、この曲は静かで、優しく、切ない。
■ 最後に(問いかけ)
あなたにとって「シキナ」は、
どの季節の記憶と重なりますか?
そして、その別れは今のあなたに何を残していますか?

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